なぜ私が企業ブランドソングを作るのか/ジュエリー&ウオッチミムラ様【周年記念の好事例】

「どうして、まきりかさんは、企業の歌を作ることになったのですか?きっかけは?」

そう聞かれて、まっさきに思い出した会社があります。

広島県福山市で時計宝石店3店舗を営む、ジュエリー&ウオッチミムラさん。
創業109年(来年は110周年!)の老舗です。

2018年には、第1回日本ジュエリーショップ大賞を受賞され
業界内外から注目されるスゴイ企業です。
(なにがスゴイかは、このあとお話しします^^)

さて、ミムラさんは
2013年に創業100周年を迎えられたのですが
その前の年のこと。
三村社長から「100周年に向けて歌を作りたいと、ご相談をいただきました。

今でこそ、周年行事として社歌を作る(コロナで集まる行事ができないこともあり)

という風潮は多いのですが

当時としてはめちゃ斬新だったと思います。

私は当時から、経営コンサルもやるコピーライターでもあり作曲家・作詞家でもあったので
その時にご提案したのが

「社員のみなさんと一緒に『社員のための応援歌を作る」

ことでした。

つまり『チームビルディング研修』の一環として
私がファシリテーターとなって、社員の皆さんに作詞してもらい、その場で曲にするというわけです。

ミムラさんはもともと
「日本一幸せな会社」というスローガンを掲げておられたので
ぜひ、それを歌に生かそうと、私は思いました。

さて

「研修」当日。
まずは作詞の時間です。

本部スタッフはもちろん、各店舗の店長などが営業中の店を抜けて集まっています。
「作詞作曲をする」とだけ聞かされているので、最初は、何がなんだかわからなかったと思います。

おかしなことに集められた、と思っていた方もいたかもしれません^^。

私は大きな付箋をたくさん持っていきました。
そして、
「今日は、皆さん自身が歌って、聴いて、元気が出るような『応援歌』を作ります。その歌詞の中に入れたい言葉を一人5つ、出してください」
と言いました。

スタッフの中には、ノリノリな人もいれば、黙々と考える人、歌なんてできない〜などという人
さまざまでしたが

幾らかの時間のあと、ホワイトボードにたくさんの言葉が並びました。

そこから私のファシリテーションによって、『歌詞』に姿を変えていきます。

でも、その過程で、全員の中に「気づき」が生まれるのです。

例えば
A店とB店の店長であれば、ふだんは別の店舗にいるので、会議の時しか顔を合わせないわけです。
けれどもそれぞれ店舗のマネジメントを日々行う中で、思うことがそれぞれある。
そんな時、二人の書いていたことが、ほとんど同じだったのです。
「笑顔を忘れない」
「辛くても踏み出そう」

共感が生まれます。

他の方々どうしも
「あの人ってこんなこと考えてたんだ」「面白いこと言うんだな」と
知っていたようで知らなかった一面に、互いに気づきます。

考えてみたら、机を並べて仕事をしていたとしても
その人が日々何を考え、何に悩み、どんな言葉に勇気づけられてるかなんて知らない
ってことは、よくありますもんね。。

この

「全員で作詞をする」

という過程が

『私たちみんな』を応援しあおう

という意識を作る時間になっていくんです。

さてさて、歌詞が出来上がったら、今度は「作曲」です。

ええ〜、作曲なんてできない・・・と、皆さん最初はひるみましたが^^

とにかく皆で鼻歌を歌ってもらう、次のフレーズ、次のフレーズ、と
どんどん引き出していきました。

およそ3時間で、歌が完成です。
最後に全員で、歌いました。

一人一人の思いが詰まっていて、最後には涙ぐむスタッフも。

さらに、三村社長から
「社員全員でレコーディングしたい」と相談を受け
ちゃんと編曲して、オケを作り
福山市内のスタジオで、レコーディングを敢行!

一人一人、録音していきます。

歌唱指導を受けながら・・・

全員の声が、収録されました!!!

こうして完成した「ミムラソング〜社員のための応援歌」。

その後、どうなったか。

ジュエリー&ウオッチ ミムラさんは
店舗販売の他に、ホテルなどでお得意様向けのイベントを定期的に行なっています。

歌ができた後は、そのイベントで、お披露目することもあったそうです。
歌詞はこんな感じです。

心から ありがとう

みんな大好きだよ

止まったり つまづいた時も

そこに仲間がいる

笑顔を忘れないで

明日へ走り出そう

一人一人が 原石

いま輝き始める

心を一つに未来へ あふれる愛を届けよう

夢見た時から走り出す

ミムラは 日本一の 幸せな仲間たち

この言葉が生まれました。

そして、ミムラさんは

「エンターテインメント・ジュエリーカンパニー」を標榜し、

その後、劇団ミムラの旗揚げ、ミステリーバスツアー、
タレントの山田邦子さんや黒田アーサーさんと共に「スター混声合唱団」の結成など
ユニークな活動を次々打ち出していきます。

広島県福山市は人口46万人の地方都市ですから、それほど市場が大きいわけではありません。

ジュエリーや時計は「どこで買うか」より
「誰から買うか」。

この歌に込められたような思いを持って、一生懸命がんばる人たちをみたら

誰もが「この人から買いたい!」って思いますよね。

歌を作った翌年、ミムラは社員一人当たりの売上高が4000万円という
時計宝石業界では驚くような成果を上げました。

今では、経営計画発表会を見学に訪れる経営者が多くいるとのこと。

社員によって、こんな「社外報」も制作されています。

私が歌を作ったからこうなった、というつもりはないですし

元々本当に素敵な会社だったのですが

音楽は、言葉の何万倍ものメッセージを、一度に伝える力があるので

社員の皆さんが自分たちのための応援歌を作り、それを地域のお客様と共有したことが
何かのきっかけになっていれば良いなあーと思っていました。

そして、私は

経営コンサルやコピーライターという
企業や経営者が求めることの「本質」をとらえる仕事をしてきて

作詞・作曲・脚本の仕事もしている。

どちらも、同じことなんですよね。

本質を「音楽とことば」にして、伝える。

これは、私の、唯一無二のキャリアと特技のミックス技で、
他の誰にも真似できない領域です^^。

そして

私には、未来への思いがあります。

これからの若い人たちが希望を持って生きられる日本であってほしい。

政府の無策を嘆いても、残念ながら何も変わりません。
日本を守って立て直せるのは、日本の中小企業の力だけだと思っています。

想いを持ち、働く人と顧客の幸せをつくる
そういう企業さんのお役に立つために
私のできる全力で、お応えしたいと、いつも思ってるのです。

ミムラソング。社員のための応援歌。
とても素敵なバラードです。ぜひお聴きください♪

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